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新緑に映える〝矢の原湿原〟

昭和村の小さな湿原、矢の原沼を中心にした「矢の原湿原」は、目にも鮮やかな新緑の季節を迎えた。

矢の原沼は歩いて30分程度で1周でき、湿原としての規模は小さいが、国内では古い湿原の一つに数えられる。約280種の湿性植物が群生している湿原だ。

また、野鳥の宝庫ともいわれ、特にトンボの中では最も小さい種類とされる「ハッチョウトンボ」が生息することでも知られる。

ハッチョウトンボは、新緑の時期から8~9月ごろまで出現するといわれ、雄は全体が紅色、雌は黄色と褐色のまだら模様が特徴。

体長わずか3センチにも足らないほどなので見つけにくいが、ハッチョウトンボは希少種だけに貴重な生き物。観察のみに徹してを楽しみたいものだ。


矢の原湿原周辺スポット

戊辰の役古戦場
矢の原湿原に面した一帯は 、戊辰戦争の合戦場となった場所で、鶴ケ城の落城を知らない会津藩士たちが西軍と交戦した最後の戦場といわれる。

この地は、その最後の戦いとされる明治元(1868)年旧暦9月24日に戦死した会津藩朱雀寄合組隊・野村新平の墓所でもある。野村は200石の町奉行で、25歳だったという。

うっそうと生い茂った林に囲まれ、静寂な雰囲気に包まれた古戦場は、時折吹き渡る風の音と鳥のさえずりだけが響く。

古戦場の一角にポツンと建つ墓に手を合わせながら、最後の戦場で倒れた若き藩士に思いを巡らした。

代官清水
昭和村名水10選の一つ。湿原に流れ込む「代官清水」は、天保8(1837)年に当地を訪れた幕府巡見使一行が、その清らかなわき水に感嘆し、代官に領民の憩いの水として保護するよう申し入れたことに由来するという。

それまで〝沼清水〟とされていたものが、それを機に「代官清水」と呼ばれるようになったといわれる。

清らかさは今も昔と変わらず、訪れるハイカーたちの喉を潤してくれる。

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